ブロック塀の高さ・厚さ・控壁の基準|建築基準法施行令が定める7項目
外構の見積書に「ブロック塀 ○段」とだけ書かれていても、その塀が法令の基準を満たす仕様かどうかは読み取れません。ブロック塀の寸法・鉄筋・基礎は建築基準法施行令に数値で定められています。ここでは条文そのものを引用し、どの数値がどの号に書かれているかを対応させました。
最終更新日:2026-09-30
本ページの見方
- 引用している条文は、e-Gov法令検索で公開されている現行の条文をそのまま転記したものです。読みやすさを考慮して省略した箇所は「(中略)」と表記しています。
- 条文に定められている事項と、個別の敷地・計画についての判断は異なります。当サイトは個別の案件について適法・違法の判定を行っていません。
- 自治体や道路管理者ごとに異なる手続きの様式・手数料・処理期間は、本ページには記載していません(条文に定められている数値のみを扱っています)。
根拠となる条文
補強コンクリートブロック造の塀は、次の各号(高さ一・二メートル以下の塀にあつては、第五号及び第七号を除く。)に定めるところによらなければならない。ただし、国土交通大臣が定める基準に従つた構造計算によつて構造耐力上安全であることが確かめられた場合においては、この限りでない。出典:e-Gov法令検索(建築基準法施行令)
組積造のへいは、次の各号に定めるところによらなければならない。一 高さは、一・二メートル以下とすること。出典:e-Gov法令検索(建築基準法施行令)
施行令第62条の8が定める7項目(補強コンクリートブロック造の塀)
出典:建築基準法施行令 第62条の8(e-Gov法令検索)。「基準」欄は条文の文言をそのまま要約したものです。
| 号 | 項目 | 条文が定める基準 |
|---|---|---|
| 一号 | 高さ | 2.2メートル以下とすること |
| 二号 | 壁の厚さ | 15センチメートル(高さ2メートル以下の塀にあっては10センチメートル)以上とすること |
| 三号 | 鉄筋の配置(外周) | 壁頂及び基礎には横に、壁の端部及び隅角部には縦に、それぞれ径9ミリメートル以上の鉄筋を配置すること |
| 四号 | 鉄筋の配置(壁内) | 径9ミリメートル以上の鉄筋を縦横に80センチメートル以下の間隔で配置すること |
| 五号 | 控壁 | 長さ3.4メートル以下ごとに、径9ミリメートル以上の鉄筋を配置した控壁で、基礎の部分において壁面から高さの5分の1以上突出したものを設けること |
| 六号 | 鉄筋の末端 | 末端をかぎ状に折り曲げて、縦筋は壁頂及び基礎の横筋に、横筋はこれらの縦筋にかぎ掛けして定着すること |
| 七号 | 基礎 | 基礎の丈は35センチメートル以上とし、根入れの深さは30センチメートル以上とすること |
高さ1.2メートル以下の塀は、7項目のうち2つが適用されない
第62条の8は柱書きに「高さ一・二メートル以下の塀にあつては、第五号及び第七号を除く」というかっこ書きを置いています。つまり高さ1.2メートル以下の塀については、控壁(五号)と基礎の丈・根入れ(七号)の規定が条文上は適用されません。言い換えれば、高さが1.2メートルを超える塀には控壁と基礎の規定が働きます。見積書で塀の高さが1.2メートルを超えているのに控壁の記載がない場合は、どの仕様で施工するのかを確認する材料になります。
鉄筋の入らない「組積造のへい」は別の条文で、高さの上限が1.2メートル
石積み・れんが積みなど、鉄筋で補強しないタイプの塀は「組積造のへい」として第61条が適用されます。こちらは高さの上限が1.2メートル、控壁は長さ4メートル以下ごと、基礎の根入れは20センチメートル以上と、補強コンクリートブロック造の塀とは数値が異なります。同じ「塀」でも構造によって適用条文が変わるため、どちらの構造として計画されているかが前提になります。
第61条一号
高さは、1.2メートル以下とすること。
第61条二号
各部分の壁の厚さは、その部分から壁頂までの垂直距離の10分の1以上とすること。
第61条三号
長さ4メートル以下ごとに、壁面からその部分における壁の厚さの1.5倍以上突出した控壁(木造のものを除く)を設けること。ただし、その部分における壁の厚さが二号による厚さの1.5倍以上ある場合を除く。
第61条四号
基礎の根入れの深さは、20センチメートル以上とすること。
条文には「ただし書き」がある
第62条の8には「国土交通大臣が定める基準に従つた構造計算によつて構造耐力上安全であることが確かめられた場合においては、この限りでない」というただし書きがあります。構造計算で安全性を確かめた場合には、各号の数値によらない設計もあり得るという建て付けです。したがって「2.2メートルを超える塀は必ず違法」と一律に言い切ることはできません。どちらの方法によるのかは設計者・施工者に確認する事項です。
本ページで判定できない事項
既存の塀が基準を満たしているかどうかは、外から見ただけでは判断できません。鉄筋の径や間隔、基礎の根入れ深さは掘削や非破壊検査をしないと確認できないためです。また、建てられた当時の基準に適合していた塀が、その後の法改正で現行基準に合わなくなっている場合の扱い(いわゆる既存不適格)は、個々の経緯によって異なります。撤去・建て替えに対する補助制度を設けている自治体もありますが、有無・金額・条件は自治体ごとに違うため、本ページでは金額を記載していません。
塀の工事を依頼するときに確認すべき事項
- 1計画している塀が「補強コンクリートブロック造」なのか「組積造」なのかを確認する(適用される条文が変わります)
- 2仕上がりの高さが何メートルになるかを、地盤面からの寸法で確認する
- 3高さが1.2メートルを超える場合、控壁の位置と基礎の寸法が見積書・図面に書かれているかを見る
- 4鉄筋の径と間隔が仕様書に記載されているかを確認する
- 5既存の塀を残して上に積み増す計画になっていないか、既存部分の扱いを確認する
- 6お住まいの自治体に塀の撤去・改修の補助制度があるかを、自治体の窓口で直接確認する
関連する工事の解説
よくある質問
Qブロック塀の高さは何メートルまで認められますか。▼
Q控壁はどのくらいの間隔で必要ですか。▼
Q今ある塀が基準を満たしているか、自分で判断できますか。▼
出典
条文は2026-09-30時点でe-Gov法令検索に掲載されていた内容を確認して転記しています。法令は改正されることがあるため、実際の手続きの前には最新の条文と、所管する窓口の案内をご確認ください。