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防火地域・準防火地域でカーポートや門・塀を設ける場合|10㎡以内でも確認が必要な理由と屋根・門塀の基準

カーポートやガーデンルーム、物置を設ける計画では、敷地が防火地域・準防火地域に含まれるかどうかで確認すべき事項が変わります。小規模な増築の確認を不要とする規定が地域内では使えないこと、屋根に一定の性能が求められること、門や塀は高さ2メートルが境目になることが、建築基準法に書かれています。条文を引用し、地域の内外で何が違うかを整理しています。

最終更新日:2026-10-17

本ページの見方

  • 引用している条文は、e-Gov法令検索で公開されている現行の条文をそのまま転記したものです。読みやすさを考慮して省略した箇所は「(中略)」と表記しています。
  • 条文に定められている事項と、個別の敷地・計画についての判断は異なります。当サイトは個別の案件について適法・違法の判定を行っていません。
  • 自治体や道路管理者ごとに異なる手続きの様式・手数料・処理期間は、本ページには記載していません(条文に定められている数値のみを扱っています)。

根拠となる条文

都市計画法 第9条第21項(防火地域・準防火地域)
防火地域又は準防火地域は、市街地における火災の危険を防除するため定める地域とする。
出典:e-Gov法令検索(都市計画法)
建築基準法 第6条第2項
前項の規定は、防火地域及び準防火地域外において建築物を増築し、改築し、又は移転しようとする場合で、その増築、改築又は移転に係る部分の床面積の合計が十平方メートル以内であるときについては、適用しない。
出典:e-Gov法令検索(建築基準法)
建築基準法 第61条第1項ただし書き(防火地域及び準防火地域内の建築物)
ただし、門又は塀で、高さ二メートル以下のもの又は準防火地域内にある建築物(木造建築物等を除く。)に附属するものについては、この限りでない。
出典:e-Gov法令検索(建築基準法)
建築基準法 第62条(屋根)
防火地域又は準防火地域内の建築物の屋根の構造は、市街地における火災を想定した火の粉による建築物の火災の発生を防止するために屋根に必要とされる性能に関して建築物の構造及び用途の区分に応じて政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。
出典:e-Gov法令検索(建築基準法)
建築基準法施行令 第136条の2第5号・第136条の2の2 抜粋
五 高さ二メートルを超える門又は塀で、防火地域内にある建築物に附属するもの又は準防火地域内にある木造建築物等に附属するもの延焼防止上支障のない構造であること。(中略)一 屋根が、市街地における通常の火災による火の粉により、防火上有害な発炎をしないものであること。二 屋根が、市街地における通常の火災による火の粉により、屋内に達する防火上有害な溶融、亀裂その他の損傷を生じないものであること。
出典:e-Gov法令検索(建築基準法施行令)

防火地域・準防火地域の内と外で変わる規定

出典:建築基準法 第6条第2項・第61条・第62条、同法施行令 第136条の2・第136条の2の2(e-Gov法令検索)。カーポートなどが建築物に当たるかどうかは、別途の確認が必要です。

項目防火地域・準防火地域内地域外
床面積10㎡以内の増築・改築・移転(第6条第2項)第6条第2項は使えない(第1項の確認の規定が適用される)第1項(確認)を適用しない
建築物の屋根(第62条)火の粉による発炎・損傷を防ぐ政令の基準に適合する構造第62条の対象外
高さ2m以下の門・塀(第61条ただし書き)第61条第1項を適用しない第61条の対象外
高さ2m超の門・塀で、防火地域内の建築物に附属するもの延焼防止上支障のない構造(施行令第136条の2第5号)第61条の対象外
高さ2m超の門・塀で、準防火地域内の木造建築物等に附属するもの延焼防止上支障のない構造(同上)第61条の対象外
高さ2m超の門・塀で、準防火地域内の木造建築物等以外に附属するもの第61条第1項を適用しない(ただし書き)第61条の対象外

防火地域・準防火地域は、都市計画で定められる

都市計画法第9条第21項は、防火地域と準防火地域を「市街地における火災の危険を防除するため定める地域」としています。どの敷地が地域内に含まれるかは都市計画で定められ、市区町村が公表している都市計画図などで確認できます。カーポートや門・塀の計画を始める前に、まず敷地の地域を確認しておくことが、以下の規定を読む前提になります。

床面積10平方メートル以内でも、地域内では確認の規定が適用される

建築基準法第6条第2項は、床面積の合計が10平方メートル以内の増築・改築・移転について、第1項の確認の規定を適用しないと定めています。ただし、条文は「防火地域及び準防火地域外において」と限定しています。そのため、地域内では、小さな物置や1台用のカーポートであっても、建築物に当たる限り、10平方メートル以内であることを理由に確認を省略することはできません。カーポートや物置が建築物に当たるかどうかの考え方は、建築確認のページで整理しています。

地域内の建築物の屋根には、火の粉に対する性能が求められる

第62条は、防火地域又は準防火地域内の建築物の屋根について、火の粉による火災の発生を防ぐための政令の基準に適合し、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は大臣の認定を受けたものとすることを求めています。施行令第136条の2の2は、その基準として、火の粉により防火上有害な発炎をしないこと、屋内に達する防火上有害な溶融や亀裂などを生じないことを挙げています。カーポートやテラス屋根を建築物として設ける場合は、屋根材が地域内で使える仕様かどうかを、製品の資料と施工業者に確認しておく必要があります。

門・塀は高さ2メートルが境目になる

第61条第1項ただし書きは、門又は塀で高さ2メートル以下のものと、準防火地域内にある木造建築物等以外の建築物に附属するものを、同項の適用から外しています。高さ2メートルを超える門・塀で、防火地域内の建築物に附属するもの、又は準防火地域内の木造建築物等に附属するものについては、施行令第136条の2第5号が「延焼防止上支障のない構造であること」を求めています。

本ページで判定できない事項

敷地がどの地域に含まれるか、計画しているカーポートやガーデンルームが建築物に当たるか、個別の製品が第62条の基準に適合するかは、当サイトでは判定していません。地域の確認は市区町村の都市計画の窓口で、製品の適合については製造者の資料と施工業者で、確認申請の要否は建築主事や指定確認検査機関でご確認ください。

防火地域・準防火地域で外構工事を計画するときに確認すべき事項

  • 1敷地が防火地域・準防火地域に含まれるかを、市区町村の都市計画図などで確認する
  • 2カーポート・物置・ガーデンルームを建築物として扱うかを、施工業者に確認する
  • 3床面積10平方メートル以内であっても、確認申請が必要になるかを確認する
  • 4屋根材が防火地域・準防火地域で使える仕様かを、製品の資料で確認する
  • 5門・塀の高さが2メートルを超えるかを図面で確認する
  • 6確認申請が必要な場合、誰が申請し、費用と期間がどの程度かを見積もりで確認する

関連する工事の解説

よくある質問

Q準防火地域では、10平方メートル以内の物置やカーポートでも確認申請が必要ですか。▼
A建築基準法第6条第2項は、床面積の合計が10平方メートル以内の増築・改築・移転について確認の規定を適用しないと定めていますが、この規定は防火地域及び準防火地域外に限られています。個別の計画で申請が必要かは、建築主事や指定確認検査機関にご確認ください。
Q準防火地域のカーポートの屋根に決まりはありますか。▼
A建築基準法第62条は、防火地域又は準防火地域内の建築物の屋根について、火の粉による火災の発生を防止するための政令の基準に適合する構造とすることを求めています。カーポートが建築物に当たる場合、この規定が関わります。
Q防火地域で門や塀を設ける場合、制限はありますか。▼
A建築基準法第61条第1項ただし書きにより、高さ2メートル以下の門又は塀は同項の適用から外れます。高さ2メートルを超える門又は塀で防火地域内の建築物に附属するものは、施行令第136条の2第5号により延焼防止上支障のない構造であることが求められています。

出典

条文は2026-10-17時点でe-Gov法令検索に掲載されていた内容を確認して転記しています。法令は改正されることがあるため、実際の手続きの前には最新の条文と、所管する窓口の案内をご確認ください。

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